第5章『観音兵』Part1
館にはまた新しい印人がやってくる。
大門修治だ。
彼は医者で、軍医中佐だった祖父の残した
カルテに妙な痣の記録があり興味本位で
研究していたところシルシが現れたようだ。
初めにシルシが現れたのは陸軍の秘密研究所。
例の地下壕にある鉄の扉の先のことである。
初めはシルシそのものが兵器であると思われたが
実は作られていたのは『観音兵』という兵器。
この観音兵の開発にH神社の仏像が関係しているとみて
調査を行う。
以前地下壕に行った際は鍵がかかっており
入れなかったため今回はもう1つの入り口である
M野南裏通りから侵入した。
内部の手術室のような場所には首のない死体があり
断面はギザギザしており工具か何かで切断されたことがわかる。
そしてやはり自分が改めて以前ここを訪れたことがあると
感じる主人公。
そして再びバンシーに出会う。
バンシーに地下壕についての話を聞くと
半年前に香水臭い女が現れたこと。
面倒ごとを避けるために、しばらく地下壕を離れ
1ヶ月前に戻ると歩く仏像を見つけシルシを刻まれたこと。
また歩く仏像は『観音兵』といい霊的な力で仏像を動かすもので
天仏計画の際に作られた兵器であることがわかった。
そして観音兵を作るために研究所が建てられ
多くの仏像が神社から運び出されたという。
これがおそらく、H神社にあった大量の仏像のことである。
また観音兵を作るためには霊的な力を宿らせることが必要と
考えた軍は、名所から多くの霊的な宝物を収集させたらしい。
しかし、こんな研究に期待しているものは少なく
誰もが諦めようとしていたが
ある日仏像が突然動き出し、多くの死傷者を出すことになった。
またかろうじて生き延びたものにも獣の噛み跡のような赤い痣が
ついたと言われている。
これが後のシルシとなるものだろう。
そしてまた探索を続ける。
すると箱の中に大量の仏像の顔があった。
またその中には本物の女性の首も混じっていた。
引用:YouTubeより
また記録では『女性の頭部と男性の体で成功』などの記述もあった。
しばらく捜索すると、手術室に首無し死体が見つかる。
そこへ先ほど手に入れた女性の首を当てはめると
昔の映像が頭に流れ込んでくる。
引用:YouTubeより
どうやら過去の天物計画での観音兵を作っている際の映像。
脳裏に浮かぶ女性はこのベッドに横たわる首無し死体の女性だろう。
研究員が女性の首をノミで切断しようとしている。
その最中、女性の右側からは
『殺し尽くせ 憎んで憎み尽くせ
そのための力を今この声を聞くところに残らず注いでやろう』
という悪魔の囁きのようなものが聞こえる。
そして主人公はふと我にかえる。
特別な力を与えられた女性の首が
修羅像と繋がり怪異として目覚めてしまったことを悟る
そしてしばらく探索すると盗難や供出によって
集められた仏像の集積場所へたどり着く。
そして大量のお札で封じられた鉄製の箱を見つける。
この箱の中に呪いの根源、中心となるものがあると
確信し箱を開く・・・。
しかし中には西洋風のソファーが1つあるだけだった。
どこかで見たことのあるソファ。
引用:YouTubeより
しかしこの部屋の様子や霊たちの声。
明らかにこの鉄製の箱に何かが封印されていたことは
間違いないと考える主人公。
そして観音兵との対峙
引用:YouTubeより
観音兵の攻撃を防ぐも追い詰められる一行。
そこへ九条館にいるはずの大門が駆けつけ
館にあったノミを手渡す。
ノミを観音兵の右耳に突き立てると
観音兵は消え去った。
そしてバンシーと大門と広尾のシルシは消えた。
しかし主人公のシルシだけは消えなかった。
第5章『観音兵』Part2
地下壕を脱出した一行。
シルシについても解決されたため
主人公に礼を言い帰宅する大門と広尾。
バンシーも最後にやりとりをし別れようとするも
突然大きな奇声をあげる。
なんとバンシーは主人公にかつて会ったことがあると告白
どうやらシルシの影響で記憶が欠落していたようだ。
初めにあったのは5年前、そして最近は10日前にあったという。
10年前にはバンシーが住んでいた地下壕に現れ、
天仏計画について尋ねられ、観音計画よりも
九条家のことについて気にしていた様子。
また天仏計画には九条家秘蔵の霊宝も提供されていた。
様々なものが供出されたが今は全て返還され
九条家にあるということだった。
そして10日前は
バンシーが地下壕で観音兵に見つかりマンホールから逃げ出た際に
たまたま会ったため、そのまま食事をしたという。
バンシーによると主人公はずっと海外にいて
日本に帰ってきたのは1ヶ月前だと話していた。
また、この時すでに腕にはシルシがあったという
そして観音兵の話もした。
その時主人公は
『人間の首を仏像に挿げるだけで動くはずがない
50年前の超常現象は天仏計画が原因ではない
全てアイツのせいだ』
と話していたという。
どうやら主人公にシルシを刻んだのもアイツであるらしい
またアイツは記憶を失った主人公の怯える姿を見て楽しみ
一度殺しても次の日には復活していたこと
倒すには50年前と同じ手段を使うしかない
ということも語っていた様子。
そしてバンシーは主人公に
記憶がなくなったらH神社に連れて行ってくれと行っていたため
2人でH神社へ向かう。
どうやら夏越の祓と呼ばれる6月末日に行われる
かやで編んだ輪をくぐり半年分の汚れを落とす行事を待っていたようだ。
これにより汚れたものを清めることができるらしい。
どうやら主人公は何かを清めるために
境内においていたらしい。
しかし境内を探してもそれはどこにも見つからない。
バンシー曰く、錦の巾着袋を置いていたと言っていたため
おそらく九条家の御神体であるうちの1つの
念持仏を清めようとしていたことがわかった。
この念持仏は50年前の騒ぎを収める際にも使われたらしい。
そしてかつてアイツと観音兵が産み出した脅威は
霊能力者であったかつての九条家党首が念持仏に封印し
解決したこと。
自分が念持仏を利用し50年前の先代と同じように
あいつを封印しようとしていたこと。
50年前に地下壕で観音兵を起動させたアイツは
力を封じられ九条家に引き渡されたこと
元々アイツは天仏計画のために供出された
霊具のひとつであったことを思い出す。
そして全てを思い出した主人公は決着をつけるため
九条館へと向かう。
???『また、会えましたね』
主人公『もう再生していたのか』
???『丸一日も時間をいただけましたから十分でございます』
???『まさかうさぎが襲いかかってくるとは思いませんでしたが』
引用:YouTubeより
そこにいたのは死んだはずのメリイだった。
そして主人公にシルシを刻んだのもメリイだった。
メリイは印人が怪異に直面し恐怖する姿を
見ることに喜びを覚えていた。
印人の大勢での行動を控えることや
外部の人間との接触を避けさせることも
全て印人を極限状態へ追い込むための方便だった。
50年前に仙台に力を封じられたメリイは
九条家の倉庫で5年前に目を覚ました。
完全に力は復活していないものの
目覚めただけで周囲の邪気に満ちた地で
無念の死を遂げたものたちが怪異と化してしまった。
それが花彦君、森のシミ男、くちゃら花嫁である。
そして1ヶ月前に完全にメリイは力を取り戻した。
それと同時にメリイと繋がりのある観音兵も動き出した。
この際に頭川も殺され、怪異になってしまったようである。
そしてメリイは目覚めた怪異たちにある力を授けた。
それがみんなを恐怖に追いやり
みんなと自分を繋げるためのシルシである。
メリイは人の恐怖を感じるのが大好きなのだ。
そして本性を現すメリイ。 そして対峙。
引用:YouTubeより
ひとまずメリイから逃げ距離を取る主人公。
ともなく『我が部屋の赤き中を調べよ』と聞こえてくる。
そして九条サヤの部屋に飛び込み床に広がる
サヤの血痕を調べると小さな巾着袋を発見する。
中には御神体である念持仏が入っていた。
しかしそれは禍々しく汚れていることがわかる。
そして1ヶ月前の出来事を思いだす。
50年前に仙台が念持仏でメリイの力を奪い去り
念持仏を彼女の中に入れ封印した。
そしてそれをメリイから取り出したのは自分であることを。
50年間メリイを封印し続けた念持仏は
その凶々しい力の抑制により汚れてしまっていた。
そしてこの汚れを払うためにH神社へ出向き
境内に念持仏を置き、夏越の祓を待った。
しかし念持仏の汚れは取れていない。
おそらく以前神社にメリイを連れて行った際に
黒ウサギがメリイが念持仏を見つけてしまうことを恐れて
止むを得ず持ち出したと考えられる。
そして黒ウサギはその後メリイに襲いかかり・・・。
怪異の危険に直面するたび導いてくれた黒ウサギの正体。
またともなく声が聞こえる。
『それを我が最後の場所に』
そして主人公はメリイと黒ウサギの死体を発見した場所へ向かう。
するといつのまにか念持仏の汚れは消えていた。
ともなく『念持仏を人形の呪力の源たる黒き死印にかざせ』
と聞こえる。
近づいてくる全ての元凶。
引用:YouTubeより
その右腕。隠された死印の部分に念持仏をかざすと
人形は粉々に砕け散った。
そして全てを終え、九条家の2階にある時計の元へ向かう。
少し探るとボイスレコーダーが隠されていた。
再生すると
『聞こえているだろうか 九条正宗だ』
と自分の声が流れ出す。
そしてメリイにバレないようにボイスレコーダーに
記録を残したこと。
妹のサヤと倉庫を整理していた際に
メリイを発見したこと。
かつてメリイを封印した曽祖父は封印して間も無く休止
子孫にメリイの対処法が伝えられていなかったこと。
そして正宗は人形の情報を集めるため海外に行ったこと。
正宗は行方不明ということにして、サヤが党首を注いだこと。
全てがボイスレコーダーに記されてあった。
どうやらメリイを封じていた念持仏は
そのあまりの呪力の強さに呪力の吸収が
限界に近づいていた。
念持仏が限界を迎えれば壊れ、メリイは再び起動する。
これを恐れた正宗は人形から一時的に念持仏を取り外し
夏越の祓にて汚れを祓い、再び取り付ければ
人形の封印は数十年続くことを突き止めた。
そして人形の解体に取り掛かった・・・。
続きは次ページに記載します。